企業内のチームとは、スペシャリストとゼネラリストをうまく束ね、全体の能力が育成されていく場と言えます。
チームが最も生産性を高められるのは、多くのタイプの人がいて、そこから多様な発想が生まれる時です。
米サンタフェ研究所の調査で面白い結果が出ています。
非常に多様な人間が集まったチームの場合、一緒にいる時間が短期だと、プロジェクトが失敗するケースが多い。
短期間では、互いの相違点から生まれるメリットを十分に理解できないからです。
これに対し、十分な時間をかけて一緒に過ごしたチームでは、互いの違いも十分に理解したうえで、より多くの創造性を発揮できる。
異能なタイプでチームを編成したら、十分な時間と長期的な任務を与えることが必要です。
保有事業は事業のコアの1つですが、それ以上に、顧客の要望に合った解決策、ソリューションを提供したいと考えます。
その目的が達成できるなら、不動産を所有することにはこだわらない。
投資家自らが不動産を保有したほうがいい場合もあるでしょう。
それで資産価値が高められるなら、我々は不動産管理業務を通じて満足度を高めればいい。
不動産をハードに例えるなら、それをマネジメントするソフトの力と言えるでしょう。
その部分の成長や収益、将来への我々の持っている不動産に関するあらゆるソリューションプロバイダーとしての信頼性を高めていきたい。
既に、三井不動産の利益は約6割が開発とマネジメントで、4割強が保有による利益という構造に変わってきているんですよ。
会社が大きくなると、その中に安住しがちです。
ITバブル崩壊以降も赤字にならなかったことが、従業員の安心感を醸成してしまったのかもしれません。
それこそ“ゆでガエル”のように、社内にじわじわと停滞感が漂い始めた。
当社は毎年、売上高の7%程度に当たる額を研究開発費として投じていますが、それで次の時代を担える大型製品が登場しているかというと、寂しいものがあります。
「これではいかん」と、全従業員にハッパをかける意味で改革に取り組むことにしました。
昇給というより、きちんと評価してくれたということに対して、やる気がわくのです。
最近では「傾聴」というのがはやりですが、どういう思いでその仕事をしているのかをきちんと聞き、それを企業にとっても、本人にとってもプラスになるように評価していく必要があります。
その意味で、生産性の高い人は高収入で、低い人は収入が少なくて当然という考え方は必ずしも正しくない。
生産性の高低は「市場の評価」であって、それとは別の「社会的な評価」も重視する必要があります。
これからは、自分が必要とされているという実感が得られる場を、家族と職場の両方で得られる社会にすることを目標にしていくべきではないでしょうか。