
生まれてきたすべての子どもに一定水準の教育を義務づけるのは必要だが、そのことと、教育内容まで国が監理することは全く別のこと―。
英国の哲学者、ジョン・スチュアート・ミルが『自由論』で述べていることです。
私は、この考えに賛同します。
ところが日本の場合、この義務教育の内容まで文科省が監理し続けているというのが現状です。
再生機構ができた4年前に日本には企業再生のプロなどいなかった。
けれど、優秀な人材をきちんと教育して送り込んだら、みんな育って、経営者としての能力を発揮したんです。
プロ経営者を目指す若手は増えているわけでしょ。
六本木でIT(情報技術)ベンチャーを作るばかりが能じゃない。
経営というのは人間をどうやって自分の思うように動かすかですから。
それを実践するなら、“おままごとベンチャー”をやっているより、よっぽど地方の旅館の経営をした方がいい。
まず言えるのは、ユーロの導入は企業に、米国と同じくらいの規模を誇る金融市場にアクセスできる環境をもたらしたということです。
さらにECBの安定した金融政策は、企業に安定した資産調達の道を提供しています。
もちろん実際には、欧州市場の統合だけではなく、そこにはグローバル化の影響もあります。
金融市場の統合に話を戻すと、ユーロ圏の金融統合の深化は継続中です。
具体的には例えば、「ターゲット」と呼んでいる計画があります。
ユーロ導入時から進めた「ターゲット1」では各国中央銀行同士の決済・支払いシステムをつなぎ、今年の11月から次の「ターゲット2」が始まります。
これは中央銀行同士のシステムのプラットフォームを共通化するものです。
つまり3億1800万人の金融市場、金融サービスが1つの共通のプラットフォームで動くことになるのです。
加えて証券関連では「ターゲット2セキュリティーズ」、つまり証券決済分野での中央銀行資金との共通プラットフォーム化を提案したところです。
こうした統合の深化を通じて経済活動の触媒としての役割を果たすことが、ECBの重要な役割になっているわけです。
とにかく、副社長や専務と一緒に議論をしながら現場に行きました。
できるだけ聞く耳を持ち、しっかりと物事を見る目を持ち、肌で感じて、においを嗅ぎ取る。
言ってみれば五感で感じるようにすると、「ここにこういう問題があるな」というのがだんだん分かってきました。
今では私が見えるのは8割というところでしょうか。
その過程では、カスタマーファースト(顧客第一)委員会というのを作って、問題を全部出してくれ、と部品メーカーさんや開発部隊、生産部門などに伝えました。
それまでは、市場の状況から、モデルチェンジの時期を決めてしまうと、全員が無理してでも間に合うように開発していました。
そこで、どこにどういう無理があるのかを明らかにしようとしたのです。
(中略)
我々が常に言っているのは、現状に満足しないということでしょう。
現場を見て、「大変だな」と評論家みたいに言っていると、だんだん企業は衰退していきます。
大変なんだから経営陣もみんなで現場に行って、知恵を出して改善しています。